「電磁波の健康影響を考えるシンポジウム」

はじめに


 送電線や家電製品などから発生する超低周波電磁波(電場と磁場)や、携帯電話からの高周波電磁波などに長期間さらされ続けることにより、がんなどの健康影響が起こる恐れがあるという多くの研究報告があります。大勢の市民が不安を感じ、電力設備や携帯電話基地局をめぐる紛争や対策などが全国で相次いでいます。また、微弱な電磁波にさらされると様々な症状が現れる「電磁波過敏症」に苦しんでいる方々もいらっしゃいます。
 世界保健機関(WHO)は、超低周波電磁波について、2007年6月に環境保健基準(EHC)を公表しました。その中で、「子どもが0.3~0.4μT(3~4mG)を上回る超低周波磁場にさらされ続けると、小児白血病発症の相対リスクが2倍になる」という疫学調査結果に基づいて、超低周波磁場による小児白血病について「因果関係ありとするには十分強固ではないものの、懸念を抱き続けるには十分強固である」と述べています。
 これを受けて、経済産業省は「電力設備電磁界対策ワーキンググループ」(WG)を設置して検討させ、2007年12月に「報告書案」をまとめました。これをもとに、日本で初の磁場規制値の策定を進めました。
 私たち「電磁波から健康を守る百万人署名連絡会議」は、WHOのEHC公表などを契機として、市民の健康が守られるような電磁波対策が行われることを目指し、全国の電磁波問題関係の市民団体や消費者団体などが集まって2007年8月に発足しました。
 私たちは署名活動を展開する一方で、WGのあり方やその審議内容などについて、経産省への申し入れなどを随時行ってきました。
 しかし、WGがまとめた報告書案は、超低周波磁界の規制値を100μT(西日本は83μT)という極めて緩いものとするなど、問題が多い内容でした。
 そこで私たちは、経産省WG報告書案の内容と問題点を正しく理解し、私たち市民の健康を守るための電磁波対策はどうあるべきかについて考えていく契機にするため、2008年4月13日、東京・青山の「ウィメンズプラザ」において、「電磁波の健康影響を考えるシンポジウム」を開催しました。
 シンポジウムにはパネリストの方々から大変貴重なお話をいただき、また、320名ものご参加をいただいて、活発な議論が行われました。
 この内容を広く市民、関係者によって共有するため、パネリストの皆様からのご厚意によりまして、本報告書をまとめさせていただきました。
 なお、本報告書をまとめるにあたり、パネリストの皆様などによる推敲を行っているため、当日の模様と一部異なる箇所があることにつき、ご了承ください。

2008年10月
電磁波から健康を守る百万人署名連絡会議 世話人一同




検索エンジン等からこのページへお越しの方へ - トップページはこちらです