「電磁波の健康影響を考えるシンポジウム」

声明 「電磁波から健康を守る百万人署名連絡会議」から呼びかけます


 超低周波磁界の健康影響については、これまで多くの研究が積み重ねられてきて、そのリスクが次第に明らかになってきました。昨年6月に、これまでの研究の総まとめと言うべき世界保健機構(WHO)の『環境保健基準』が公表されましたが、そこでは日本の国立環境研究所が実施した疫学研究をはじめとする、多くの国々の研究結果をふまえて、「0.3~0.4マイクロテスラでの曝露によって小児白血病のリスクは増加することという結果が偶然である確率は低い」と指摘されています。また、被曝を低減するための具体的な方策は各国に委ねつつも、コストがかかりすぎない範囲で予防的措置をとることが推奨されています。

 一方、このWHOの文書の公表後まもなく、経済産業省は「電力設備電磁界対策ワーキンググループ」を発足させ、日本のとるべき対策を半年をかけて検討し、「報告書案」をまとめました。そこでは、「超低周波磁界への曝露が0.4マイクロテスラを下回るように低減させるための曝露制限値を導入することは社会全体の便益をもたらすことはありそうもない」との判断を下し、高圧送電線や変電設備などが近隣にあるために多数の住民が恒常的な曝露を強いられているという現状に対しても、新たな規制は必要ないとの方針を打ち出しました。

 私たちは、現状を容認するだけで、何ら具体的な低減策を示し得ていないこの「報告書案」を受け入れるわけにはいきません。そこでは、住民の不安に応えるために「リスクコミュニケーション」をすすめていく旨が述べられていますが、それならばまず、電力設備周辺の住民をはじめ、すべての利害関係の声に公正に耳を傾けることから始めるべきだと考えます。様々な環境リスクに対して子どもは大人にはない特別な感受性を持っていること、流産をはじめ妊婦や胎児への影響も懸念される点があることなどを考えると、これまでの規制値は不十分であり、健康被害をもっとも受けやすい弱者を念頭においた、予防原則に立った先進的な規制や対策が強く求められているのです。

 私たちは全国30団体の連携によって「電磁波から健康を守る百万人署名」に取り組んできました。その中で
 *日本でも送電線・配電線・変圧器・変電所などの電力設備からの極低周波磁場を4ミリガウス以下に法規制するよう検討を求めます。当面、設備の新規建設または更新の場合は4ミリガウス以下に法規制するよう求めます。
 *学校・幼稚園・保育園・病院・住宅など子どもたちが長時間居住・滞在する施設においては電磁波曝露を回避するような“慎重なる回避政策”を日本でも導入することを求めます。
という項目を含む6項目の予防策ならびに法規制の実現を要求しています。


 本日の「電磁波の健康影響を考えるシンポジウム」を機に、私たちは、これらの6項目の実現に向けての取り組みに、より多くの方々にご賛同・ご参加をいただくよう広く呼びかけます。


2008年4月13日  電磁波から健康を守る百万人連絡会議・一同






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