松本嶺男・前原市長は、九州電力による同市雷山などでの高圧送電線設置計画について再検討するよう、眞部利應・同社社長あてに文書で13日に申し入れた。9月の市長選で同計画が争点となり、来年1月発足する「糸島市」の市長選でも争点化が必至のため、異例の申し入れになったとみられる。
申し入れ書は▽平野部分の送電線の地下埋設▽変電所を農産物等直売施設に隣接させない▽事故や健康被害の発生には九電が一切の責任を負う▽環境影響評価(自主アセスメント)を実施し結果を公表する--などを求めている。
九電は15年6月の運用開始を目指しているが、地下埋設にすると地上の5~10倍のコストがかかるという。
計画には地元住民が作る「雷山の美田と生活環境を守る会」が、豊かな景観を損なう▽超低周波電磁波の人体への悪影響が危惧される--などとして反対運動を続けている。
受け取った九電の荒巻康博福岡支店長は「検討する時間はかかると思う。地元に理解を求める活動は続ける。市当局のご支援をお願いしたい」と応じた。(毎日新聞福岡都市圏版10月14日)
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